慰霊のことば(令和3年度)

投稿者: 佐々木優一   2021年11月7日投稿   2021年11月10日更新   編集する

駆逐艦菊月会を代表して、また皐月乗組員遺族として、菊月ほか睦月型諸艦及び志半ばにして祖国の礎となられた方々に謹んで慰霊のことばを捧げます。

昨年に続き、こうして御霊の鎮魂を願いささやかな式典が執り行なえましたことは、ひとえに関係者各位のご尽力と御霊のご加護によるものであると感じています。

おかげさまで、昭和、平成を経て令和の世に至るも、私たちは戦無き世を歩んでくることができました。終戦から七十六年、平和のもとに日本は発展してきましたが、その陰で戦争の悲惨さ、虚しさは徐々に忘れられつつあるように思われます。

そのような中、目を向けたいのは、全ての存在において、忘却とは第二の死である、ということです。 よく、人の死は、一度目は肉体の死、二度目はその死さえも忘れ去られたとき、と申します。 私たちは、この平穏な日々を与えてくださった皆様を二度も死なせてはなりません。 そのためにも、戦争の惨禍を私たちの世代で忘れ去ることなく、次の世代に語り継ぐべきことは語り継いでいく、それが私たちの務めであると信じます。

戦地にて散華された御霊の安らかなることを祈り、また終戦を迎えた後も祖国復興に尽力された乗組員の志を継承していくことを誓って、慰霊のことばとさせていただきます。

令和三年十一月七日

駆逐艦菊月会 会員 佐々木優一